災害によって今日から3日間、電気・ガス・水道が使えなくなった場合、みなさん食事はどうしますか? 備蓄があっても満足に水も使えないとなると料理をするのも躊躇ってしまうかもしれません。そんな時に知って欲しいのは「パッククッキング」です!
パッククッキングとは、耐熱性のポリ袋に食材を入れ、そのままお湯に入れて湯せんする、節水&時短調理法です。水を節約でき、一つの鍋で一度に複数の料理を調理できるので、災害時に有効的だと防災の観点でも注目されています。
みなかみ町を始め群馬県は災害に強い地域と言われていますが、災害が起こらないわけではありません。豊かな自然資源の多い地域だから、浸水や土砂災害も起こります。いつか来るかもしれない災害から地域での暮らしを守っていくために、地域に関わる一人一人の意識と知識を日常の中で少しずつ高めていくことが大事です。
そんな地域防災の取り組みとして、「非常時に備えてパッククッキングをみなかみ町の人に知ってほしい!」という想いから、みなかみ町社会福祉協議会さんとお試しで、パッククッキング会をしました。
今回は、カレーライスと蒸しパンをパッククッキングで挑戦してみました。災害時に水道を使えないことを想定して、できるだけ水を使わず、洗い物を増やさないよう努めました。
カレーの材料は、
・カレー粉(フレーク状のもの)
・玉ねぎ
・人参
・ツナ缶/鯖缶
(油分がないので最後にトッピングとして入れました。)
作り方は、カレー粉、玉ねぎ、人参、水をポリ袋に入れ軽く袋をもんで、お鍋で沸かすだけ!ここでポイントなのは、1袋1人前で作ること。ポリ袋からルーを取り分けるのは思っていたよりも手間で、何より熱い!ので、調理する前の段階で一人前ずつ分けるといいです。カレー粉は固形だと溶けにくく、砕かないといけないので、フレーク状の溶けやすいものがおすすめです。
お米も別のポリ袋に入れ、一緒に炊きました。通常の浸水時間よりも長くなりますが、緊急時でも少しでも美味しいものを食べられるよう、焦らず下ごしらえします。炊き出しをする時も一度に大人数の料理ができるのもいいですね。
パッククッキングの注意点としては、万が一袋がそこにくっついて破れないように、お鍋の底に耐熱のお皿を入れること!試してみると、気づきが多いです。
大好評だったのは、ホットケーキミックスで作った蒸しパンです!ホットケーキミックスと水をポリ袋に入れて混ぜ、あとはお湯で沸かせば完成です!アレンジとして、水の代わりにフルーツ豆乳を入れたり、チョコチップを入れてくれました。
お湯から出した時はぺたっとしていましたが、袋を開けると空気が入ってふんわり膨らみました!材料はシンプルですが、甘みがあって美味しかったです。当日はプレーン、フルーツ豆乳、チョコチップの3種類でしたが、いろんなバリエーションができるので、どんな食材を入れるか話で盛り上がりました。卵無しで作れるのもいいですし、卵アレルギーのあるお子さまのおやつにもなります。
非常時はあるものだけで何とかしなくてはいけませんが、この蒸しパンのレシピを知るだけで、少しは食事が楽しくなるかと思います。
パッククッキング体験を通して気づいたことは、
・パッククッキングは非常時にも使える調理法であること
・工夫次第で普段と同じような食事を楽しめること
・誰でも簡単にできること
「防災」という言葉だと構えてしまうかもしれませんが、外でパッククッキングするのはキャンプ感覚で楽しかったです。お一人でもお子様と一緒でも楽しく料理をするだけで、いざという時に役立つ知識を身に着けられます。もちろん室内でもできるので、ぜひ今日の夕飯で実践してみてください。
弊社FLAPではまちづくりの一環として、地域防災にも取り組んでおります。地域防災、防災キャンプ等にご関心がある方はぜひFLAPまでお問い合わせください。
【参照】
時短にも非常時にも!パッククッキング(農林水産省):https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/imadoki/imadoki01.html
ホットケーキミックスとポリ袋で湯せんで蒸しパンを作る簡単な方法。カセットコンロで災害時レシピ。:https://mariegohan.com/16210
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