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「五感で暮らす、自然豊かな町みなかみ」——阿部町長が語る、みなかみ町の未来と移住への思い

  • 執筆者の写真: Yuichi Suzuki
    Yuichi Suzuki
  • 10月4日
  • 読了時間: 6分

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令和6年、移住希望地ランキング1位を獲得した群馬県。その群馬県の中でも、みなかみ町は、都心自然へのアクセスの良さなど、田舎すぎないバランスの良さが移住検討者に人気の地域です。そのみなかみ町の魅力と地域が目指すビジョンについて、町のトップである阿部賢一町長に、この春移住してきた、千野さんがお話を伺いました。



自然と共に生きる価値を、首都圏から1時間で


千野:はじめまして!私はこの4月にみなかみ町の自然豊かな暮らしをしたくて家族で移住してきました。今日はまだまだ知らないことばかりのみなかみ町の魅力について、お話をお聞きできればと思います。まず、町長が考える「みなかみ町の一番の価値」とはどんなところがありますでしょうか?

阿部町長:それはやはり「自然と共に暮らす日常」です。2017年にユネスコエコパークに登録されたみなかみ町は、単なる自然保護の町ではありません。自然と人々の暮らしが共存し、心豊かに生きられる環境がここにはあります。

千野:首都圏からの近さも大きな魅力ですよね。

阿部町長:首都圏からわずか1時間余り。その距離感で、山や川、森の恵みを五感で楽しめる。これこそ、みなかみに暮らす人が手にできる最大の価値だと思います。

千野:私も子どもの頃に、父親に連れられてみなかみ町に来たことがあり、その記憶もあって、みなかみ町に愛着があります。触れ合える自然があるのはとても素晴らしいですね。


 

「利根川源流のまち」としての使命


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しかし町長は現実も見据えています。「私自身子どもの頃からこの地域の自然に触れてきたこともあり、ここで暮らしていくことが大好きです。しかし、少子高齢化、人口減少は続いていて、「持続できる町」という点では大きな課題となっています。みなかみは首都圏3,000万人の命を支える“利根川源流のまち”。この誇りを胸に、たくさんの人に伝え、関わる人たちと力を合わせることで、持続可能な地域づくりを目指しています。」

移住者に求められる役割は、決して特別なことではないそうです。「ここに暮らすこと自体が、地域を支えることになる。源流の町に住む誇りを、地元の人と共に感じてもらいたいですね。」



歴史が育んだ「よそ者を受け入れる文化」


江戸時代から三国街道を通じて多くの人が行き交い、外からの移住も珍しくなかったみなかみ町。「昔から“よそ者”扱いしない風土がみなかみ町はあります。田舎独特の文化もあったけど、特に近年はウェルカムな雰囲気が醸成されています。世話好きで人情に厚い人が多いから、移住者も自然に地域の一員になっていけるんです。」と町長は語ります。

実際に地域おこし協力隊から起業へと挑戦した移住者や、町の新しい魅力を外に発信する人も増えています。「新しい人が入ってくることで、外の目線・新しい風が吹き、地域が前に進む上でとても大事だと思っています。」



移住はゴールではなくスタート


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みなかみ町として重視しているのは「ミスマッチを減らすこと」。「いい話ばかりでなく、苦労やリアルな生活を伝えるよう心がけています。相談会や交流イベントで、先輩移住者や地元の方から直接話を聞ける場を用意しています。」

さらに、移住後の伴走支援も充実。町だけでなく、移住者自身が立ち上げた団体と連携し、暮らしが根付くよう支えています。

地域おこし協力隊の制度導入もその一つ。これまで30人を超える隊員が活動してきました。


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活躍のフィールドは無限大


「移住者の方には、みなかみ町の自然環境だったり、首都圏から近いという地の利が魅力として評価されています。地域の自然の豊かさに、誇りを持っている地元住民も多い。」

「自然を“まもり、いかし、ひろめる”取り組みを楽しめる人にぜひ来てほしい。」阿部町長はそう期待を込めます。

みなかみ町では水上温泉街再生プロジェクトや、地域おこし協力隊の活動、新たな官民連携事業など、移住者が参画できる舞台が数多く広がっています。



関係人口=利根川3,000万人

「蛇口から出る水は“みなかみの水”なんです。」町長は強調します。利根川を利用する3,000万人は、すでにみなかみ町の関係人口だと。

ワーケーションや環境学習、ダムの試験放流イベントなどを通じて、多様な人々と町との関係が広がっています。「一度きりの観光ではなく、“ふるさと みなかみ”として継続的に関わってほしい。そのためにファンクラブも創設して関係構築を目指していきます。」



みなかみ町、未来へのメッセージ

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千野:私も家族でみなかみ町での暮らしを楽しみ、地域の一員として、盛り上げていけばと思っています。最後に、これからみなかみ町を訪れる人へメッセージをお願いします。

阿部町長:私は近所から見える谷川岳の景色がとても好きです。毎日違う表情を見せるその美しさの中で暮らせることは、本当に素晴らしいこと。みなかみを心から愛し、大切に思ってくれる方に来ていただきたいです。どんな方でも、自分のため、地域のために頑張ろうという気持ちがあれば大歓迎です。皆さんの小さな一歩が、首都東京を支える利根川を守ることにつながります。

豊かな自然と人情あふれるみなかみ町。ここでの暮らしは、単なる「移住」ではなく、未来を共につくる挑戦のはじまりです。一緒に地域でのチャレンジを始めてみませんか?

 


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インタビュアー

千野泰平 東京都出身。2025年4月みなかみ町地域おこし協力隊として着任し、後閑駅ナカ学習室の運営ミッションに携わる。子どもの時にみなかみ町に来た思い出もあり、移住のきっかけの一つとなった。趣味はスノーボード・キャンプ。


今回の対談を通して、阿部町長の気さくで飾らないお人柄がとても印象に残りました。

言葉の端々から、町や自然を大切に思う気持ちが強く伝わってきたインタビューでした。


特に、子育て世帯の移住に強く関心を持たれ、「豊かな自然の中で育った野菜を食べると子どもは丈夫に育つ」という

ご自身の経験に基づいた思いが、子どもたちが自然の中で健やかに育つことへの願いとして語られていたのが心に残っています。

環境や食といった視点は、世代を超えて共感を呼ぶ内容で、町長が大切にしている価値観の一端を肌で感じました。


「みなかみ町の子どもは真っ直ぐ育つ」という言葉や、「利根川の源流である自然を守りたい」という熱意。

これまでの良い部分を守りつつ、新しい風も受け入れる必要性を認識され、移住者にはその一端に関わってほしいという思い。

短い時間でしたが、町長がみなかみ町の未来に真摯に向き合い、丁寧に考えて行動されていることを実感しました。


町長の熱意を直接感じ、家族や地域の未来のために、自分にできることに少しずつでも取り組んでいきたいと改めて思いました。

 
 
 

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