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みなかみ町地域おこし協力隊移住コラム#03「みなかみ町で、思いが形になる。」



ほんのすこしでも群馬県みなかみ町での暮らしに興味があれば、移住する/しないに関わらず、情報を検索し収集してみてはどうでしょうか?と前回のコラムを締めました。

生活や仕事、地域のことなどの情報に触れて知ることは、いま住んでいる場所と比較する材料になり、無駄ではないことと思っています。もしかしたら、これからの生き方を考える機会になるのではないかとも思っています。 どこの地域でも、実際に移住した人の声は何よりも現実感があり、自分自身の置かれている環境と近い人の情報に巡り合えれば、自分自身のことと重ねられて、より深く考えられます。

実のところ自分としても、この選択(みなかみ町に地域おこし協力隊として来ること)が、本当に自分とって正しかったのかどうか、わかりません。今年2021年3月に任期満了となる今でもです(笑)。 でもこの感覚は、都市部に住んでいたときにも感じていたことだったように思います。 日々仕事に忙殺されながら、毎日を淡々と過ごしていたときも、「これでいいのか?」と自問自答を繰り返していた記憶があるからです。



「地域おこし協力隊」の2年半という時間を振り返って思うことは、この制度を使って移住してきたことが自分には合っていた、ということです。 以前の記事でも触れましたが、日本各地に地域おこし協力隊として働いている人はたくさんいて、それぞれ自治体によって仕事内容や体制が大きく異なっています。

私の場合、みなかみ町の観光協会に所属し、観光に関わる仕事をしてきました。みなかみ町のことだけでなく、観光業のことを全く知らなかった自分でしたが、これまでの経験を活かしながら、人脈を広げ、世界を広げていきました。

これまでの自分が知らなかった世界と出合うことができました。ほかときちんと比較したわけではないのですが、みなかみ町は町全体として、移住してきた人に対して好意的な人が多く、応援してくれる雰囲気があると感じます。 さらに、行政職員の担当者も地域おこし協力隊の制度を深く理解して対応し、応援してくれている環境も整っています。



ところで、地域おこし協力隊は任期満了後に起業しなくてはいけない、というイメージを持っている方も多いかと思います。 決して間違ってはいないのですが、選択肢はそれだけではありません。都心でも地方でも、フリーランス(個人事業主)や起業して会社を経営していく大変さに変わりはありません。 その大変さを都市部で目の当たりにしていた自分にとって、地域おこし協力隊の任期満了した後も、起業する気は当初からありませんでした。

それは今も変わっていません。団体(組織)に所属しながら仕事ができる「みなかみ町の地域おこし協力隊」が適していたのだと思います。だからこそ、この2年半という限られた時間の中でどう組織のなかでコミュニケーションを取りながら過ごしていくのか、という軸を持って仕事をしていました。 もともと起業しないという意志が固まっていたことと、その思いにあった団体で働くことができたというのが自分にとって無駄がなく一致できたのだなと思います。



ここまで「地域おこし協力隊」として過ごしてきた時間は、かけがえのないものだったと感じています。 毎日楽しみながら、悩みながら、さまざまな人たちとご縁があったこと、それが今でも繋がっていることへ感謝の思いに溢れています。やはり、「移住」というのは、わからないことや不安なことが多い選択肢だと思います。私もそういう思いをしてきて、いろいろな人に助けられてきました。

移住したいと思うきっかけやタイミングは、人それぞれだと思います。(すこし語弊があるかもしれないのですが)移住するなら、みなかみ町じゃなきゃいけない!ということはないと思っています。 人生いろいろ。出会いやご縁などは自分ではどうにもできないことで、だからこそ、人生を楽しむことができるのかなと思っています。


みなかみ町に来る前と後で、私のなかにある大きな軸は変わっていません。自分らしく楽しく生きていく。少なくとも、みなかみ町に家はありますし、仕事も継続してみなかみ町の観光業に関わっていくつもりでいます。

いろんな仕事や暮らしを経験しながら楽しく生きていけばよい、ということです。柔軟性のある生活を今後も心がけていきたいと思っています。

どこでも働ける、暮らせるような柔軟な人間を目指していこうと考えています。

みなさんも自分を信じて、自分が本当に成し遂げたいこと、理想の生き方を模索し続け、楽しい人生を送れることを祈っています。





みなかみ町地域おこし協力隊 宇津木信之介

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